講談社現代新書(ひとまづの基準)


 個人的には、新書は出している出版社というかシリーズによって、難易度というか、読みやすさを大づかみにする基準があるような気がします。その意味で、中間というか、個人的に基準にしているのが講談社現代新書です。

橋爪大三郎氏『はじめての構造主義』講談社現代新書 amzn.to/1osmbjc

構造主義というのは、レヴィ=ストロースという民族学者が提唱(ていしょう)した考え方で、神話や親族の関係(交差いとこ婚が例としてあげられます)の研究に利用されます。
 日本神話に構造主義の考え方を持ち込んだのは、西郷信綱で、新書や学術文庫でも、比較的むつかしい本に分類されるので、まずは構造主義の入門書を読むのをオススメします。中高生なら、ただ「神話が好き」でも通用しますが、構造主義が身につくと、同じ神話が、べつの輝きをはなちだします。

福岡伸一氏『生物と無生物のあいだ』講談社現代新書 amzn.to/1QnjCoA

普通、僕たちは生物は命がある間は同じモノ(連続性)であると考えています。しかし、生物学の考え方を使うと、生命は日々、新しいモノに変わっている(動的平衡)ということもできるのです。
小説ではない本の、はぢめての読み方については、後でくわしく書きますが、児童文庫やジュニア新書から、大人向けの新書に挑戦してみようという時は、自分の読みたい内容が、講談社現代新書にあるかどうかを探して、読んでみてください。
 内容が身につくかはともかく、最後まで、すらすらと読めれば講談社現代新書の、べつのタイトルも挑戦できるのかもしれません。途中で、読むのがつらくなったり、それまでの本に、くらべて時間がかかってつらいようなら、もう少し簡単なシリーズにしてみましょう。

             
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