稲澤の推定古墳(群)
〜かくかく、しかじか、こうこうの話〜


「原形破壊セラル…前方後円墳」(以下、かくかく)と言われたものが「真言密教の修法壇」(以下、しかじか)と断じられる。
 これは如何なる思想の顕れであろう?
 以下の拙い主観的な考えは「かくかく」と断じるものではない。
 しかし、「しかじか」という先入観によって「かくかく」が滅失してしまうのではないだろうか?
 つまり、ストイックに客観に身を置いている内に、もし、世間が遺蹟(ゆいせき)を破壊してしまうと言うことがあるとすれば(破壊してしまえ! と命じるのも地域の思想ではあるのだが……)「かくかく」が「かくかく」たると自覚されぬままに破壊されていくことは、地域が自分自身を真綿で首を絞めているようにみえてならない。


参考高まり一覧
墳形による時期比定

時期名称墳形備考
弥生墳丘墓
or 前期
清洲・朝日愛宕神社前方後方
早期〜前期 尾張・法華寺境内前方後方
早期〜前期 矢合・市神社
(いちがみしゃ)
前方後円類例上 前方後方の可能性
前期犬山・東之宮前方後方 
前期美和・二ツ寺神明社前方後方前方後円とするのが一般的
前期〜中期浅井・野宮1号
(あさい・のみや)
前方後?
(前方後方)
後?部の調査・保存、必要
中期稲葉・禅源寺裏山
(稲葉北山)
前方後方
(前方後円)
自然堤防の高まりを削出?
中期稲沢・高御堂1号(上諏訪) 前方後円墳(削平)の陪塚?
稲沢・高御堂2号(下諏訪) 
稲沢・高御堂3号(社宮司) 円?
中期稲沢・大塚前方後円との指摘あり
中期〜後期美和蜂須賀・
蓮花寺寺叢
ホタテ貝自然地形として保護
(保護の為の方便?)
南麻積・富士社ホタテ貝円墳とされるのが一般的
込野・築山
(ホタテ貝?)
中期〜後期ボン・オグラ
(高御堂白山権現)
(前方後?)後?部削平
後期稲葉砂山1号
(〈参考〉2号?(御岳講))
群集墳周辺に削平古墳の可能性
後期生出神明神社境内
(はいで)
 昭和の土盛、甚
後期矢合・三島社
(上円下方?)
後期〜律令期一宮・於保神明 

※ 高まりから古墳の可能性を指摘するもので、すべてが古墳とは限らない。
(新資料のみ)
※ 墳形の前後関係であり、そのものの前後関係ではない。
(例えば、市神社は東之宮より古いとは限らないが、市神社の小規模であることは東之宮より古い要素として考えられる)



古墳と疑われるも根拠の薄もの墳形による編年に躊躇されるもの

稲島・女郎(おじょろ)塚

矢合・萩寺円光寺周辺

稲沢・馬場八幡社境内

矢合・鈴置神社

稲葉・金神社境内

明治地区西島町周辺




結〜動きだす問題たち(古墳研究黎明期の稲澤)




mail:問合せ  


創庫へ