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即位2種類

真言系即位法のなかでも、醍醐寺三宝院流に伝持された即位法 = 「四海領掌法」は、二種類あった。すなわち、地蔵院方の歓喜天を本尊とする一印一明の即位法、報恩院方のダキニ天を本尊とする三印二明の即位法である。そして、報恩院方が伝持した南朝方の即位法は、従来から、その存在を指摘されていた「東寺即位法」であった。

『中世王権と即位灌頂』p69
 地蔵院方の即位法は「即位三宝(院)嫡々相承大事」p58〜。
 報恩院方の即位法は「東即位」p38〜。
「東即位」については『天照大神口決』 = 『無題記』や『鼻帰書』との関係が指摘されている。
「国府の弥陀」の覚乗ゆかりの2書。