飛礫の呪力
多くの石合戦が河原、あるいは境の川を間において行われたことは周知の通りであり、これも飛礫の場が「無縁」的な性格を持っていたことを示しているといってよかろう。(中略)全体として、飛礫そのものの呪術的・神意的な性格は、近世・近代においては中世以前に比して稀薄になっているといわなくてはならない。
『異形の王権』p161
古来、飛礫には呪力があったのではなかろうか? それは境界的な場所で飛礫が行われたことに象徴的である。
しだいに、飛礫は子供の遊び、年中行事の一部へと転換していく。