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明治の即位法

元勲(げんくん)山県有朋(ありとも)はロシア皇帝ニコライ二世の即位式典に国家を代表して参列し、深い感動をおぼえる。ギリシャ正教の神秘主義的演出におおわれたその式典のなかに、彼はいまの天皇制にもっとも欠如していると思われた、ひとつの「美点」をみいだしたのだ。それは「王権」がじぶんの核心部分に秘密をかかえこむ、ということだ。

『悪党的思考』p181
 木村毅氏『明治天皇』に細説されていることらしい。