俳句26
里帰る 渋滞の波 年の瀬、夕
「舟唄」を 聴き、酒を飲み 年惜しむ
除夜の鐘 即席ソバの つゆの味
除夜の鐘 外の通りの さわがしさ
紅白を ハッスルにかえ 蜜柑なで
紅白の 余韻残して 去年今年
真夜中の 松明 明かり 初詣で
冬さなか 初春という 晴れやかさ
元旦の 雲一つない 空の色
元日の 日差し新たに おだやかに
とめどなく 初春の雪 降り下りる
初春の すんだお酒の すんだ味
初笑い つけっぱなしの テレビから
雪国の 友に送りし 年賀状
雪国の 友より来る 年賀状
旧友の 賀状の端の 近況見
初詣で 人もまばらに 風の中
元旦の 昼のストーブ ぬるい風
元旦の 昼のしずけさ あたたまる
初春の 道ゆく車 たえまなく
ラヂオから 初春の声 流れ来て
遠くなる 露店口上 初詣で
初詣で おもちゃのヘリが 空を飛ぶ
石灯籠 初詣でする 人の波
石灯籠 鳥居 〆縄 初詣で
病院も また正月の 思い出