再結晶のフローチャート
少し実験考古学的に塩の再結晶の行程を考えてみたい。
(1)土師甕に湯を沸かす。
(2)(1)に塩を溶かし込んでゆく。
(3)飽和状態になると塩が溶けなくなるので塩を加えるのを止める。
(4)水を少しづつ加えていって、完全に溶解させる。
*(3)(4)は経験的に湯の量と塩の量の比率は判るのかもしれない。
(5)土師甕を火から下ろす。
(6)あら熱が取れたところで、種結晶(固形の塩)を加える。
(7)常温にもどり、結晶が析出したら、土師甕から結晶を取り出す。
(8)結晶を水で洗う。
(9)結晶化した塩を乾燥させる。
(10)土師甕内に残った水は須恵甕のような容器に移し(1)の湯として再利用する。
(11)(1)~(10)を何度か繰り返すと、水の中に苦汁(にがり)成分が多くなるので、その液体は苦汁として活用できる。
ざっと、頭で考えるとこんな所か? これで遺跡の遺物と照合して、プラス製塩土器が見つかれば、再結晶の可能性のある遺跡となるか? 普通の集落跡か?