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3題

一宮市博物館
尾張平野を語る14 尾張の学問と文化展開

 いや、自分の席が惜しかったというか、固定客で飽和している講演会に、いいも悪いもないような気がする。
 まあ、尾張というか名古屋を中心とした文人のレビューというような内容。3回に登場する人物と業績が有機的につながって、クロニクルに頭の中でなったら、ああ、もう江戸時代も恐いことないな。と思えるくらい充実している。

尾張の絵画史-東西のはざまに咲いた華-
「東西」が、東洋と西洋と勘違いしていて、南画というか西洋画の影響の話かと思ったら、東日本と西日本だった。
 まあ、枝葉のことだけど、織豊期に始まる女性の肖像画だけど、それ以前に涅槃図に女性を書き入れるような流れ、その対として男性の肖像があったと考えれば、フェミニズム史的な観点から、どんなことが言えるのかな? と考えてしまう。

尾張の本草学と洋学
 伊藤圭介とシーボルトの蜜月。伊藤圭介の独自性の部分の内容が時間の関係ではしょられてしまったのが惜しい。でも、名古屋で朝鮮人参が作られていたというのも初耳だし。
「本草学」って博物学なのかな? と、いい加減に考えていたら「薬学」というか漢方薬を調べる方法という、そう言えば当たり前のことを考えていなかった。いや、でも実用だけが「本草学」の領域なのだろうか?

尾張藩における国学の展開
 あふれる知の体系。お正月に再放送してた徳川慶勝の番組、名市博の『開府400年展』もあって、その市井の国学の大系が1人のカリスマを祭り上げて、ダイナミックに活動していく様が興味深かった。
 どうも国学というと「平田学派」的な攘夷や廃仏毀釈のような危険な側面が強調されることもあるが、尾張では、どうだったんだろう? と思ったら、どうもはしょられた所にあったらしい。聞けばよかったか。やっぱ、本買っとくか、、、

一宮市博物館
尾張平野を語る14 尾張の学問と文化展開

尾張の絵画史-東西のはざまに咲いた華- 吉田俊秀氏
100228(日) 午後1時30分~3時
尾張の本草学と洋学 遠藤正治氏
100307(日) 午後1時30分~3時
尾張藩における国学の展開 岸野俊彦氏
100314(日) 午後1時30分~3時