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2題

三重県立美術館
Tsu Family Land 浅田政志写真展
 ウメ氏に始まるのか? ラフでポップなセルフポートレイトというか、その拡大解釈としての家族写真。確かに、何かの役柄を演じているわけだから役者なわけだが、それは、よく考えてみると、僕にとっては見ず知らずの〈家族〉なわけだわ。しかし、見れば見るほど、ステレオタイプ的に、1人1人の「生き様」が、立ち現れてくるわけで、それは、やはり、何かを〈演じて〉いるわけだ。
 それは、社会的な〈家族〉にとっての職能であったり、もっと根っこのジェンダーであったりするのではあるが、、、
 見せ方についても、いろいろ練られている。オブジェであり液晶絵画?であったり、もっと〈場〉と言うものを立ちあらわせたり。地域振興的なコラボ企画も楽しいよね。
 なんていうの? 変な言い方をすれば写真なんて(別に写真を低く見るわけではないが、、、)例えばオナニーするみたいに「撮りてぇ~!」っと思って感覚的に撮るものぢゃん。それを「どお?」って見せる時に「うける~」と言わせたいわけぢゃん。
 ああ、そうかそう言う目で見ればいいのか?

PARAMITA museum パラミタミュージアム
土門拳の見た日本人
 写真つながり。パラミタミュージアムはじめてだったんたけど、本当に『般若心経』のために作られた美術館なんだね。雄大で荘厳な〈祈り〉の空間。しかし、それば「色即是空」、どこかで俗で欲望にまみれた人間が真剣に祈っているのだ。ちと色眼鏡すぎるか?
 土門拳だけみてて、あの、にらみつけるような仏像写真だと思ったら、土門拳と彼の生きた時代というか、当代の著名人のポートレイトと子供たちの写真。
 やっぱダメだね。街並みの写真見て「映画のセットみたい」と思っちゃってさ、なんか、土門拳の写した全てが、なんか記号のように思えてしまってヘコんだ。もっと、畳とか線香とか、便所のにおいがちゃんと立ち現れて感覚として、その時代を感じ取らないといけないな、、、と思うの。でも、現代の密閉空間の中で、その感覚を呼び起こすのは難しいことだ。

三重県立美術館
Tsu Family Land 浅田政志写真展
20100417~0530
*あの『浅田家』シリーズの! いよいよ登場。

PARAMITA museum パラミタミュージアム
ギャラリー企画展
写真家・土門拳没後20年
土門拳の見た日本人
20100401~0530