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愛染王法

 愛染明王を本尊とする修法、愛染王法では愛染明王の左手の一つに三昧耶形を持たせる事があるという。
 その中で、興味深い物として、

しかし何といっても極めつきは「人黄(にんおう)」なる物だろう。「人黄」とは「人之精霊」「命根」で、いわば生命の源なのである。行者は自分の人黄を、明王の手中に隠し持たせると観ずることにより、所願は成就し、惑障は降伏されるという。

『変成譜』p314
 と、「人黄」なるものを挙げている。
 いかにも外法的と思うのは、僕だけだろうか?
 この人黄を持たせた愛染王法は降伏法であり、また、「人黄」が「人皇」と音が通じることから、摂関家が人皇を掌握する修法としても用いられたという。
 有名な京都宇治・平等院も愛染明王が平等王なる異名を持つということに由来するという。