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2008年09月28日

法華滅罪

国分寺と国分尼寺−「法華滅罪」を中心に−
 国分尼寺の「法華滅罪」は『法華経』の「ダイバダッタ品」の「女人成仏」からきたのではなくて、『法華経』の注釈書に見られる「疫瘡(えきそう)」の「滅罪」に由来する。
 つまり、国分寺・国分尼寺の建立は「疫瘡」に対する「護国」、「滅罪」である。
 とする意欲的な講演。
 注釈書からいろいろな思想がうまれるというのは、いろいろある話。
 国分寺というと僕の中では「悔過」が大きな位置を占めていて中世なんかにも続いていくイメーヂ。
 あとは、国分尼寺での阿弥陀の存在のような、、、2つとも少し時代が下る問題なんだけど。

鈴鹿考古博物館
寺院・官衙シリーズ講演会
国分寺と国分尼寺−「法華滅罪」を中心に− 吉田一彦氏
080928(日) 午後2時〜
*国分寺などに対する祭儀の講演というのは意外に少ない。演題からはなんか、そんな感じなのかな、、、

俳句

棚田の 所々に 曼珠沙華

2008年09月21日

物語の古筆と奈良絵本

 奈良絵の冊子、「奈良絵本」を時代順に並べた展示。室町末〜江戸時代まで、、、
 図録の奈良絵本に対する概説が解りやすい。(講演会がそれにそったものであった)
 京博の絵巻物のところの展示は、奈良絵系の絵巻物になるのか? なんか、その辺が頭がゴチャゴチャしてきた。
 室町時代のカワイイ系の絵巻の系譜を受けた冊子ってとらえ方でいいんだよな。。。

春日井市道風記念館
秋の特別展
藤井文庫
物語の古筆と奈良絵本
080919〜1013

講演会
奈良絵本の種類と変遷 藤井隆氏
080921(日) 午後1時30分〜3時

http://www.city.kasugai.lg.jp/shisetsu/tofu/
http://m.alpslab.jp/m/SC2.WX1.SS5.YW1.70000

2008年09月14日

当麻曼荼羅

 朝、『新日曜美術館』みてて、『源氏物語』の場面の絵画がモチーフとして再生産されてゆくんだみたいな話しで、そうか、『当麻曼荼羅』というのも、くり返されるモチーフの1つなんだなと、思いつつ。
 やっぱ、浄土変相図は「曼陀羅」なのでは? と余計なことを思いつつ。
 節談と解りやすい教化のはざまで、中とるとこんな感じなのかな? と、

岡崎美術博物館
岡崎市文化財保護条例制定50周年記念展
文化財 —守り、伝える
080719〜0928

当麻曼荼羅絵解き実演 稲吉満了氏
080914(日) 午後2時〜

俳句

一面の 鶏頭の紅 暮れの時

2008年09月11日

清書

剥き競う 林檎の皮の 長さかも
硝子戸を 打つ風の音 ぬくめ酒

2008年09月08日

俳句

暮れやすし 飛行機雲の かすれゆく
「百薬の 長ぞ」と、ぬくめ 酒を飲み

2008年09月07日

積読2冊

稲田智宏氏『三種の神器』学研新書
「神璽」が出てくるのに「第六天魔王譚」が出てこない。パラパラ見たかぎり、、、
 だから、神璽を勾玉と決定する過程が重要な気がして、『記紀』をあつかっていても、それは近代の比定に過ぎない。神武創業という神話から「三種の神器」を見通すことに意味があるのか?
中沢新一氏『古代から来た未来人 折口信夫』ちくまプリマー新書
 NHKの『知るを楽しむ』の新書化。あとがきがいい。

たとえば、どういう歌手のどういう歌が、
人類の心をふるわせる「芸能の精神」に触(ふ)れているもので、
どういう歌はそこからはずれてしまっていて、
ただ芸能を装(よそお)っているだけの「アート」にすぎないものなのか

なんか難しい問題だぞ、、、

2008年09月04日

俳句

杯の 鬼の子つぶし 手酌酒

2008年09月01日

俳句

1つごと 林檎の皮の 長さかな
ガラス戸を 打つ風の音 ぬくめ酒