難ありな3題(4)
トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館(栄生)
巡回展
ノーベル賞を受賞した日本の科学者
国立科博によるパネル巡回展。貴重な資料も多い事から複製品が多いが、日本のノーベル賞受賞者の研究内容、人となり、後進の子供たちに対するメッセージが簡潔にまとめられている。
企画展示室での展示かと思ったら、自動車館のワンフロアーのこぢんまりした展示。夏休み期間は子供の入館が無料になるので、電力のピークカットやノーベル賞の展示のみの見学はすすめないが、産業館としての雄であり、現役で動く機械が間近で見られる機会は貴重という点からオススメ。
おしむらくはアプリケーションとして図録や関連の読み物などがショップにあるとよかったとも思うが。
常設展示や(以前行われた)企画展示の図録やミュージアム・グッズも充実しているので、その点では期待してよい。
NHK名古屋放送局
『平清盛』全国巡回展
パネル展示だとは聞いていたのだが、1番に目に入ったのが、デジタルフォトフレームだったのにビックリした。
まあ、こういう展示は特別展として予算が付くわけではなく、大河ドラマ制作に関わる広報の一環として予算が組まれているのだろうから、目くじらをたてて怒る性質のものではないが、こういうものが唯一の「ブンカ」だと思われると困るのは確か。
逆に文化力だして、ドラマの調度と出土品を比較展示されても「誰得?」的な雰囲気になるのでは?
まあ、栄・オアシスの付近にお立ち寄りの場合に、放送事業への関心の表示として立ち寄るという向きにオススメ、、、、、、しとこう。
名古屋パルコ 西館7F・特設会場
映画「へルタースケルター」パネル展&ミニショップ
「特設」という意味があれで正しいのだろうか?
西館と東館の連絡通路にA4?サイズの写真が展示されていて軽く物販がある感じ。
なんか経営主体が「PARCO」という看板のあつかいに苦慮している感じなのかな?
季節的な関係なのかギャラリーの場所に水着が陳列されていたり、映画館がなくなっていたり(ゴメンナサイ、映画館は東館の8階でした。単館系の非常に優れた映画館なので是非訪れてください!)、なんていうの「PARCO」っていう看板にあるアングラなサブカルチャーの巣窟的なイメーヂが払拭されている。
PARCOはPARCOなんだから、パッセをねらっても、パッセではないんだから失敗するんだと思う。
個人的には、PARCOやパッセがトリエンナーレの会場として「営業展示」的なショーケースにならないか? と思う。
その中で、PARCOの映画館でミュージック・クリップの展示や、ファッションアイコンによるキュレーションやトーク・ショーなど考えられないのだろうか? 建築の専門家なので、テキスタイル・ファッションのアート性とか、ポップカルチャーは門外漢なのだろうか?
そのような事は、前提的にPARCOやパッセが商業的に成功している事が必要なわけで、トリエンナーレの予算云々以前に、そういう文化事業に近い商業活動に対して行政として、もう手の打ちようが存在しないのだろうか?
普段生活している中で、単館系の映画館が消えたり、サブカルチャーのギャラリーの展示回数が減ったり、博物館・美術館の特別展・企画展の内容が予算的に見劣りするような感じになる中で、
アイチ・トリエンナーレというのが、いったいいくら使って、何を目指しているのか?
多分、それは僕の普段の生活とは隔絶した「美の祭典」なのではないだろうか?
そんなに商業的に成功している芸術(音楽やミュージック・クリップ。歌舞伎や相撲。商業映画)がいやしい媒体なのだろうか?
長者町で利益とは関係ない(あるいは金にならない)芸術的営為をおこなう事が美しい事、文化的向上に値する事なのだろうか?
まあ、行政の事業といっても、誰かに対しての利益誘導で、それを引き出すためには、大きな声による陳情が必要になるのは、当然の事と理解しなければならないのだが。。。
トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館(栄生)
巡回展
ノーベル賞を受賞した日本の科学者
2012.0714〜0902
NHK名古屋放送局
『平清盛』全国巡回展
2012.0720〜0729
名古屋パルコ 西館7F・特設会場
映画「へルタースケルター」パネル展&ミニショップ
2012.0705〜0722