« 古代の塩づくりと松崎遺跡 | メイン | governmentとpolitics »

2題+α

徳川美術館
蓬莱-延命長寿の願いをこめて-
 江戸時代の認識であの図像を「厩戸皇子像」とするとすれば相当開明的と言わざるをえない。しかし、あの図像を何をもって「厩戸皇子像」としたかについて明確な説明がない。秦川勝像も併せてあることから、「〈聖徳太子〉像」とすべきではないだろうか? 江戸時代に〈聖徳太子〉以外の「厩戸皇子」がいたとは考えられない。やっぱ、どっかに「厩戸皇子像」と書いてあったのかな?
 いかん! 蓬左文庫で手間取ってしまった。
 蓬莱は、神仙思想にまつわる文学・芸術の展示。「和鏡の魅惑」をみたら、こっちも見たくなった。浦島太郎、『竹取物語』、熱田神宮、三番叟、神仙由来のモチーフ、、、とつづく。「熱田社参詣曼荼羅図」「熱田宮惣絵図」をみたら、熱田神宮に初詣に行きたくなった。
 ミュージアムショップで『茶湯手帳』なるものをみつける。
http://www.amazon.co.jp/dp/4863660626/
 手帳マニアには垂涎の手帳。『歴史手帳』でも山川と吉川弘文館をそろえ、なんか『天文手帳』というのも買った。(毎年買っている訳ではないが)まあ、月の満ち欠けや日にちの干支・二十四節気、年中行事のような日にちにまつわる情報も楽しいが、子供の頃から便覧的なモノに異常にこだわってしまう。
 でも、便覧なら『必携茶湯便利帳』(未購入)の方が充実してそう。
http://www.amazon.co.jp/dp/4863660588/
 淡交社からも『茶道手帳』が出てるな。
http://www.tankosha.co.jp/cgi-bin/bookdetail.cgi?pc=0000003601-000000
 まあ、茶道やるか、茶道関係の美術に興味のある人にしか必要のない本だよ。当たり前だが、、、

名古屋ボストン美術館
永遠(とわ)に花咲く庭
17-19世紀の西洋植物画
 音声ガイド、iPodtouchキター! いかん、どうしても実際の絵よりiPodの画面に目がいく。カバーフローにして順繰りにして絵を探せば、逆に番号が順番になってなくてもいい訳か、、、
 で、本題の展示はシーボルトが日本の植物にも興味を持っていたって話があるじゃん。あの辺から始まる。(日本にまつわるものがあるわけではない)本草学的に植物を描くのか、もっと装飾性の高い絵画にするのかという所からはじまって、装飾的な方は今度は陶器のデザインととしての需要もあったり、写真が、まだ白黒なのか? すると刷り物に色をつけた方がいいと言うことになって、実用的な植物の絵画として、園芸家に対するカタログの意味合いが付加される。園芸家も、玄人から、次第に素人に普及していくような。最後の1章がボストンの話で、あとはヨーロッパじゃなかったかな?
 つらつらと書いてしまったが、もっと単純に「永遠(とわ)に花咲く庭」というか、植物(花)の絵画の展示として理屈抜きに「わー綺麗!」と楽しめる展示。
 図録が英語版に日本語のサブテキストが付くカタチ。なんか試されてるな。こんな感じて大丈夫でしょうか?

熱田神宮

 このあと、尾張のど真ん中に伊勢様式をお参りに行く。ある人に「あれは尾張様式ではなく伊勢様式なんだよ」と言う話をしたら「もっと不文律的に僕の中では尊崇があるのだから、君は僕の信仰心を踏みにじった!」と怒られてしまった。本当に純粋にさまざまな思いを集めているので軽はずみな行動は慎んでもらいたい。
 ちゃんと、造営図があるわけだし、津島や国府宮も参考になるだろう。「尾張の3番目ではなく天下の3番目」と言いたいのかもしれないが、尾張のすべてを敵に回して天下もなにもあったものではないと思う。
 先の大戦で、惜しくも消失してしまうのだが、それは武の神、美盾の神であるからで、そこが焼けてなかったら伊勢が焼けていたのだろう。そのことに、もっと重きを置くべきだ。きちんと尾張の古式にのっとることによって、ちゃんと鎮まるということになるのだろう。
 まあ、去年やっちゃったから未来永続ではなく、何年かおきに改変されるべきモノだから、あくまで今後の課題として、書いておく。

徳川美術館
企画展示
蓬莱-延命長寿の願いをこめて-
091121~100131

名古屋ボストン美術館
永遠(とわ)に花咲く庭(4F・5F)
17-19世紀の西洋植物画
091212~100404

重箱のスミ
『永遠(とわ)に花咲く庭』 自社製? 展示目録がガイドリスト
*iPodtouchとオーソドックスな端末の2種類ある。(iPodtouchを使用)
*展示順とガイド番号にずれが多少ある。
*iPodtouchは逆にカバーフローを使った使い方を押した方がいいのでは?