ガルネク回折格子
予想に反して、ここで副題発表。
しかし、エンターテイメントってなんなんだ? 雑談や万歳に、その源泉を求めるべきなのは当然か、、、
たとえば、メンバーの増員とか、厳しいオーディション。『アサヤン』的な、観衆の心を握りしめるような、戦略がはたしてエンターテイメントなんだろうか? と普通に思ってしまうのだが、例えば、ファンが1%から0.5%になっても、パフォーマンスが3倍になれば、1.5倍の充実度があるというような考えは、それはエンターテイメントではないだろう。1%を5%なり1割なりに、拡大してゆくことの方がポップだろう?
まあ、「斎王群行」でも高浜の瓦の解説のブイでも『沙石集』でもエンターテイメント性があると思う人が言うんだからどうだか。
さて、ガルネク!
「このアカデミズムが!!!」と灰皿を投げたくなる。
いや、媒体としてあんなに純粋無垢な存在もないのは確かだ。それはプロデュースの段階で全く彩色されていないと言ってもいい。この2つの感情が交差する媒体---それがガルネクである。
ガルネクは売れない。
「売れないものを売るのが商売」
というようなことを社長が言っているが、それが、やっぱすごい。
なぜ、売れないかと言えば「カッコよすぎる」逆に言えば「享受者のミスリードを許さない媒体」なのである。
例えば、一姫二太郎はカッコいい。別にあの音楽で、あの男2人は必要ないのだ。別にMacが1人入ってもいいくらいだ。そして、あのオーバーアクション。見るものをゲンナリさせる。本当に売りたければ、あの2人はフェードアウトさせるだろうと思わせることを「一姫二太郎はカッコいい」はかき消してしまう。
例えば、ビデオクリップ。地下鉄の駅に大量のネズミが走ってゆく、観衆はギョッとする。しかし、そのネズミが地下鉄の車両に入り、女のスカートに飛びつく。その途端、ネズミは「あのキャラクター」へと変身する。これは、カッコよく、見るものに別な感情を抱かせることを萎えさせている。
非常に興味深い媒体としてガルネクは立ち現れてくるのだ!