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脳みそのないカエル

 なんか「奉仕」「奉仕」って、そんなに日本に奉仕なんて言う言葉がなじむんだろうか? なんか昨日、奉仕と言われるたびに、うさんくささを感じずにはいられなかった。
 案外、「我々の目的は□奴国の復興です」的な、一見圧力団体と見まごうような野望を語られた方が健全なのかもしれない。とも思う。それは、大目的というのは微細な活動の構造の中にも宿るから、「奉仕」を旗印に進んでいって大目的がない故に破滅へむかっているのも気づかないなんてことは、ただの夢想ではないだろ?
 ボランティアが無償であることに対してほこりを持っていると言う意味なら、まわりのいい迷惑だ! 金持ちの道楽で、マーケットやビジネスモデルが破壊されているかもしれないという「自分を客観的に見る」ということができないのだろうか? 「誰が金、出してまで稲沢の歴史なんて見に来る?」と思うなら、奉仕か有償とか以前に歴史研究者として不的確だと思う。たいしたことないんだったら、最初から関わらないでくれ。
 まあ、歴史系のサークルが増えることによって、どうも行政の歴史系部署も増員の傾向があるのだから、現時点での一時的なことかもしれないが、良好な傾向が存在すると言っていいのかもしれない。欲を言えば発掘考古学の正規の専門職というか技師の20代の若手の充実をはかって欲しい。発掘の技術も日進月歩、GPSやレーザー計測のような最新技術を使いこなすには、やはり若い力は欠かすことはできない。そして、今ひとつは、やはり代替わり。歴史系とひとくくりにされても、専門分野は各自異なる。稲沢市域の発掘考古学の成果を反芻するだけでも、これからの時間だけでは少ないくらいだと思うのは、筆者だけではあるまい。
 結局、自立思考ができて独自研究で進めていけるような団体よりも、いわば「脳みそのないカエル」のような、行政の手足になる無償のイエスマンの方が有償のセクションを温存できるのかな? と、なれば、次は新陳代謝だな。