2題
MIHO MUSEUM ミホミュージアム
神仏坐(いま)す近江 天台仏教への道−永遠の釈迦を求めて−
今年の秋、滋賀県で開催される、信楽・瀬田・大津の3館連係の展示。信楽の会場はミホミュージアム。ちなみに安土、栗東でも仏教美術に関連した展覧会が開催されるもよう。3館だけでなく周辺も要チェック!
近江ゆかりの最澄にちなんで登場までの仏教の発展史をフィーチャーした展示。釈迦伝、西方浄土、蓮華蔵世界、雑密、純密といった流れ。
音声ガイドが、読みクセが多少あるが、細やかに絵解きされててオススメ。帰りのバスの時間もあるので、気をつけて利用したい。
仏教美術について、まっさらな状態から、感覚的に内容がつかめていく。実際の釈迦、神格化された釈迦、インドの周辺の神々も取り込まれて、薬師、阿弥陀のような釈迦以外の如来。その如来を束ねていくような仏教的世界観。煩悩即菩提的な欲望の肯定という教義の変化。秘密化されたイコノグラフの世界。
まさにエバーグリーンな〈釈迦〉を求める運動の軌跡。
会場出た所に根来の瓶子が1点。室町時代くらいで、そんなに古いものではないが、根来、好きなので、お気に入り。
豊橋市美術博物館
黄金の世紀
古墳の内部施設・副葬品、外部施設の概観から馬越長火塚古墳の出土遺物。棘葉形杏葉を広く集めているのは壮観! 棘葉形杏葉は東海から東国を中心にするアイテム。古墳後期の政治史が立ち現れてきそうな遺物。
まあ、棘葉形の杏葉は尾張草香にまつわる威信財だと考えるから制作年代が50年づつあがる。沖ノ島が一等古くて5世紀後半~6世紀初頭。それにつづいて、馬越長火塚。並べてみると、熱田神宮のは新しい。と言って6世紀中をくだらない。6世紀第2四半期の中では?
藤ノ木の杏葉と見瀬丸山(言い方よくないんだよね)の築造の前後関係、案外、藤ノ木の方が後なのでは? 7世紀までくだらないけど聖徳太子の親代わりの愛用品という年代観。570年代くらいになるか?
杏葉の制作年代に、そのくらいの時間幅を設定しないと形式差が工房の優劣の差だけにならない?それはそれで形式学なのか?
馬越長火塚の被葬者の親が尾張草香の親代わりか右腕のような関係で、被葬者の親に草香から下賜されたものが被葬者に伝世している。案外、被葬者の親は目子媛の乳母なのかも。学者の思考回路ではないな( ̄ー ̄)
MIHO MUSEUM ミホミュージアム
秋のオープン
神仏坐(いま)す近江
2011.0903~1211
豊橋市美術博物館
三遠南信文化交流展
黄金の世紀
2011.0903~1016